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【概要】

帝人が8月2日に発表した2014年3月期第1四半期決算は、為替差益の影響が120億円に達し、前年同期比92億円増の1,835億円となった。営業利益は素材事業の低迷などにより11億円の減益となったが、四半期純利益では特別損失などの減少により、2億円の黒字転換となった。高機能繊維・複合材料事業において、光ファイバー用途は堅調に推移、自動車関連用途も米国およびアジアにおいては、回復の兆しが見えてきた模様。一方電子材料・化成品事業において、フィルム製品はスマートフォン向けでは堅調に推移したものの、液晶TV向けで他国製品との競争激化により、苦戦を強いられている。園部CFOは通期業績の見通しは据え置いたが、主要事業の環境認識と同社のアクションについて詳細に語り、また、新規メタ系アラミド繊維の事業化・タイ工場の新設や、新聞報道にもあった米国アムジェン社との共同研究の話題にも触れた。この日、現在進めている事業構造改革の推進状況を踏まえ、第2四半期決算発表までにさらに踏み込んだ中期収益目標を再設定する予定も明らかにした。